IVS2021 LAUNCHPAD NASU 優勝「SHE」がプレゼンに使用した資料を公開、解説します。
〜はじめに〜
次世代の起業家が集うスタートアップカンファレンス「IVS2021 NASU」が 2021年11月17日〜19日、那須高原TOWAピュアコテージにて開催されました。
2年ぶりのオフライン開催となったLAUNCHPADでは、働く女性のためのキャリア支援サービスを運営するSHE株式会社が見事優勝となりました!今回は代表の福田恵里さんがプレゼンに使用した資料を公開、解説します。前回同様、解説者は、Headline Asia InvestorのJonathan M. Hayashiです。
弊社(Headline Asia *旧インフィニティベンチャーズ)はアジアのスタートアップエコシステムの底上げを目的とし、2007年に招待制カンファレンス 「Infinity Ventures Summit(IVS)」を発足。過去13年間での開催は通算20回超(年2回開催)、歴史・規模ともに国内最大規模のインターネット業界トップレベルの経営者・経営幹部が集まるカンファレンスとして発展を続けています。
〜プレゼン解説〜
【↑解説】過去数回のプレゼン資料解説でも強調しましたが、一枚目のスライドで使うビジュアルと言葉のワードチョイスは非常に重要です!こちらのスライドのように、提供しているサービスの内容と対象がワンフレーズが伝わるのがベストです。(変にサービスの特徴をここで入れてしまうと、文章が長くなり、分かりにくくなってしまいます。)
SaaSじゃないんか…女性のためのキャリア支援サービス
【↑解説】上記の4枚は言わば「掴み」です。(笑)(審査員の中にもいますが、最近はSaaSに特化したVCさんが多いですね。)このように、ジョークを掴みの導入にしつつ、自社サービスの自慢となる実績をプレゼンの冒頭から少しだけ見せるのは、見る側の興味を引き付けるいいテクニックだと思います。
【↑解説】問題提起で使うチャートや統計図表は、上記にあるように、他社が出したレポートをそのままスクリーンショットで貼り付けるよりも、プレゼン資料全体のスタイルに合わせて作り直した方がきれいに見えますし、強調したい部分が伝わりやすいです。
【↑解説】解決したい問題がもし最近新たに出現した問題ではなく、長年問題視されていることであれば、このスライドのように「なぜこの問題は解決されていないのか」という疑問に対しても答えを出した方がいいです。
(プレゼン時はイメージ動画)
【↑解説】実際はここでデモ動画に入ります。今回記事では割愛させて頂きますが、非常によくできたデモになっています。1分半の動画に合わせて、福田さんがテンポよくサービスの各種機能や特徴を紹介し、サービス画面だけではなく、利用者や講師がサービスを利用している様子も見せてくれました。
【↑解説】会社全体のトラクションや実績も重要ですが、この2枚のスライドのように、具体例を見せるのはイメージしやすくて、非常に分かりやすいかと思います。例えばB2Bの効率化ツールでも、導入先の一社が具体的にどれぐらいの時間削減ができたかを見せるのもいいと思います。
【↑解説】ピッチの後半になると、手の内を全部見せる必要はないですが、自社の「Secret sauce」についてもふれた方が納得されやすいです。Secret sauceは、直訳すると「隠し味」になりますが、要はあまり気づかれていない競争優位性や参入障壁のことです。それを証明できるKPI(例えばSHEの場合は高い体験入会率)も出せるとよりベターです。
【↑解説】このシリーズで今まで解説したプレゼン資料の中ではもっとも売上を立てている会社です。これは申し分のない実績ですね。また、直近の実績だけではなく、このように、推移や成長性の分かる見せ方がベストです。
【↑解説】LAUNCHPAD優勝者全員に共通していることですが、市場規模や事業展開の話をした後に、プレゼンの最後にはアツい思いと大きいビジョンをぶつけてきます!ご覧になっている起業家の皆さんもぜひ自分の思いを言語化してみてください!
実際のプレゼンの様子は、こちらのYouTubeからチェックしてください!
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