再生可能エネルギーを活用したビットコイン・マイニング事業を行う株式会社FUELHASHの紺野代表にインタビューしました!

ソフトバンク孫さん、QUOINE社を通して体感。ファイナンスに強い企業に共通する代表の特徴とは?FUELHASH社 代表紺野さんインタビュー

株式会社FUELHASH

Headline Asiaは2022年1月にFUELHASH社のシードラウンドに出資しました

株式会社FUELHASHは『クリプトを、当たり前に。』をミッションとし、2021年3月に設立。マイニング事業では、Bitmain、Canaan、BITFURYといったグローバル有数の最先端マイニングマシン販売・運用を行い、設立から9ヶ月で1,000台以上のマシンを販売。クリプトマイニングにおける大きな課題であるエネルギー問題を解決すべく、太陽光発電や水力発電を活用した「再生可能エネルギー × マイニング」を推進する。マイニングを皮切りに、NFTやDAOなど、Web3.0領域での事業拡大を予定している。

今回、FUELHASH社への投資を担当したジョナサン(Jonathan)が、代表の紺野さんにインタビューしました。紺野さんのこれまでのキャリア(ソフトバンクグループ、Quoine、BITFURY)について、ファイナンスに強い企業(代表)の特徴、ご自身が大切にしていることについてなど、話は多岐に渡ります。

【FUELHASH社 代表 紺野勝弥さんの経歴】


ソフトバンクグループで約8年間、M&Aや資金調達、格付対応、ベンチャーキャピタル業務に従事。スプリント買収やARM買収ファイナンス案件を担当。2016年10月、金融庁登録を持つ暗号資産取引所QuoineへCFOとしてジョイン。2017年3月には代表取締役となり、金融庁登録申請やQash ICO、IDG Capitalからの資金調達をリードし、ユニコーン企業へと成長させた。2019年11月、グローバルでマイニング事業を行うBITFURY社の日本代表に就任。2020年6月、日本初となるビットコイン・マイニングファンドを立ち上げた。

いきなり脱線しますが(笑)、学生時代に何かスポーツやっていましたか?ガタイがいいので、気になっていました!


はい、大学四年間はラグビーに打ち込んでいました!「スタンドオフ」という最初にボールをもらう位置にいて、キック、パス、自ら走るなど判断し、攻撃を指揮する役割を担う司令塔にあたるポジションをやっていました。

ラグビーの面白いところは、最初はセットプレーから始まりますが、いざ始まると、すごく「自由」なところです!各プレイヤーが各自臨機応変で最適な判断をする必要があります。その自由さが好きでした。

そうなんですね!あまり詳しくないのですが、てっきりセットプレーがメインだと思っていました。


どちらかというとアメフトの方がそういう感じですね。あとアメフトと違って、ラグビーは体が小さい人でも、小さい人なりの戦い方があったり、小さい人が大きい人に勝てたりするのも魅力の一つです。

ラグビーとスタートアップは色んな意味で似ていますね。ベンチャーの世界に入る前はソフトバンクでファイナンスやM&Aを担当されていましたが、孫正義さんとご一緒することもありましたか?その際、学んだことなど教えてほしいです。


ソフトバンクには8年間在籍していたのですが、運良く10回ほど孫さんとのミーティングに同席させてもらう機会がありました。当たり前ではありますが、すごい方でした!
ほぼ事前のブリーフィングなしで、その場で初めて聞いた話をすぐに理解し、的確な交渉をしていました。私が中にいて感じていたのは、孫さんは大きなビジョンの打ち出し方がうまく、それを実現するためのファイナンスを非常に重視している、ということでした。
孫さんだけではなく組織全体を通して言えることなのですが、とにかくファイナンスに強い。そして、ファイナンスの重要性に関する理解が深い会社です。グロースする上での資本力活用、ファイナンス戦略の策定を、組織として実行していました。
そのためのプロフェッショナルチームがあり、世界で見てもかなり強いファイナンス部門だと思います!社債、銀行借入からアセットバック証券、強制転換社債、マージンローン、数々のファイナンス手法を国内外で活用しました。ただ孫さんはダイリューションを嫌うので、エクイティファイナンスはやらなかったです(笑)。

ここまでファイナンスをうまく使いこなしている日本企業は珍しいですよね!その後、暗号資産取引所QUOINEにCFOとして参画、さらに社長室長に就任し、QUOINE社長の栢森さんのそばでお仕事をしていたかと思いますが、栢森さんからどのようなことを学びましたか?


QUOINEに参画したのは、マイク(栢森)さんに惹かれたことが主な理由です。具体的に言うと、明確かつ大きなビジョンをはっきりと自分の言葉で語れるところです。メンバーとのコミュニケーションも非常に勉強になりました。QUOINEを辞めた今でも相談に乗っていただいて、アドバイスをもらっています。

孫さんとも共通していますが、マイクさんはVC出身というバックグラウンドもあり資金調達が得意な方だと思います。私が入社したのはちょうどJAFCOがリードとなるラウンドで約20億円を調達した時でした。今でこそベンチャー投資が活発になっていますが、2016年当時日本の未上場ベンチャー企業が20億円近く集めるのは非常に大変なことでした!マイクさんはそれを実現し、その後も他のファイナンス手法を積極的に活用していました。

孫さんも栢森さんも「明確なビジョンを打ち出すこと」と「ファイナンスを活用すること」が得意な方ですね!QUOINE社の後、紺野さんは仮想通貨マイニング大手BITFURY社の日本代表を務めていますが、BITFURY社の代表にも似たものを感じましたか?


はい、そうですね。BITFURYは累計数百億円を調達しており、最近子会社をSPAC上場させたりしていますので、様々なファイナンス手法を活用できています。仮想通貨マイニング業界で唯一中国系ではない大手企業になっています。

今FUELHASHの事業は、BITFURY社の事業に多少被っているかと思うのですが、BITFURYではできなかったこと、FUELHASHで実現したいことなどについて教えて頂けますか?


BITFURYはいい意味でも悪い意味でもエンドツーエンドのソリューションを提供していますので、BITFURYにいると自社のマイニングマシンしか取り扱いができません。ただ顧客側からは他社のマシンに関するお問い合わせもたくさん受けていました。FUELHASHはもっと独立的な立場からソリューションや商品をご紹介し、各クライアントにあったマシンを提案しています。

BITFURYのメインとしているマイニングファームはカザフスタンにある石炭発電を使っています。FUELHASHとしては可能な限り再生可能エネルギー、最低でもカーボンニュートラルなマイニングを行なっていきたいと考えています。

折角なので、採用の宣伝をしてください!どういう人材を今募集していますか?これからどういう組織にしていきますか?


今はインターンを含めて15名ぐらいのメンバーがいます。拠点も、日本・シンガポール・マレーシア・ブルネイ・米国と地理的にも分散しています。FUELHASHは今後マイニングだけでなく、DeFi、DAO、Web3.0にも事業展開する予定がありますので、とにかく「クリプトが大好きな人」を参画していただきたいです!
組織の在り方としては、できるかぎりDAOっぽくて、階層がない会社にしていきたいです。そういう意味では、関わり方は自由に決めて頂けます。社員でなければいけないというのはないので、フリーランサーや派遣社員として参画していただくことも大歓迎です。

SUBSCRIBE US! Headline Asia の最新のニュースをお届けします。